弊社CEO黑部@ILHサマー・ショー

【前編】お家での学習は何をしていますか。の続きになります。

1ヶ月のレントで最初は友人とシェアーをして 2 週間ずつ変わり順番に使用した。そのうち1ヶ月丸々過ごす方がいいと考え、それから5年ほど Shelter Island という NYCから200マイルほどにある島に家を借りた。家といってもバケーションハウスのような素敵なものではなく、林の中にある一軒家である。値段が安かったので薄暗いこと、どの部屋も湿気が多く、虫もそ

こそこにいたことなどの問題はあったが、庭があってお天気の良い日はいつも外で食事ができるので、後の片付けを考えると親にとっては嬉しい環境だった。この島での生活はまさに家庭学習そのもの。毎日朝ごはんの後少し外で遊んだ後は日本語のドリルと日記が子ども達の日課である。午後はビーチで地域のおじいちゃんがボランティアでやっている海専用水泳教室に参加、後は日没までビーチでのんびりと過ごす毎日だった。夜は子ども達が映画鑑賞会、あるいは真っ暗な林の中を懐中電灯を持ってお散歩する。夜行動物の鳴き声が聞こえたりしてスリリングな夜間学習だった。私は、お家での学習は学校で学習したことの予習、復習も大切だが、一つ学校ではできないことを家庭で学習することは非常に大切だと考える。私のように5人の子ども達と学校もどきのことをしなくても、親と子一対一でもできる学習はたくさん考えられると思う。私はいつも子ども達にしてあげられる非日常的なエンターテイメントを考えていた。

例えば冬の NY で雪がうっすらと積もった丘に出かけて行き、ダンボールに子ども達を乗せ猛スピードで草の上を滑りその先にある木の枝にぶる下げたドーナツを誰が先にゲットできるかを競い合ったり、部屋の中にフリマもどきの店を出し、アパートの隣人に来てもらったり、部屋の中にステージを作ってカラオケごっこをしたり、遊びのアイデアには事欠かなかった。これが学習と言えるかどうかはわからないが、少なくとも子ども達は家庭での遊びから何かを学び取ったのではないかと思っている。

自分の子どもと真摯に向かい合えるのは数年である。これを学校の学習だけで親も子供もストレスアウトするよりは、何か楽しいことを一緒にクリエイトすることを考えてみてはどうだろうか。最高の家庭学習は私が作ると思ってほしい。

黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)

ILH Connection 2022 Aprilに掲載した弊社CEO黑部のエッセイになります。

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