と言ったら、とんでもないという保護者の方々の顔が浮かぶ。日々子供達の反抗期と戦い、疲れ果て、絶望を感じ、しかし我が子だから憎むわけにもいかず、何度かはブチ切れそうになりながらも必死でこの時期を乗り越えていく、そんな保護者の皆さんへ私の経験値から少しアドバイス。

1.反抗期は早期に始まる方が良いと心得よ

私の従兄弟は幼い時に全く反抗期らしきものがなく、親戚縁者に「まあ、なんと良い子でしょう。」と常に褒められていた。ところが大学時代に経験した失恋から反抗期が始まり、それはそれは大変な騒ぎとなった。

2.反抗期は体力の勝負。子供も親も疲れるもの。

反抗期、特に小学生になってからは体力もついてくるので、赤子の腕をねじ上げるなどは親にとっても危険が伴う。私はよく子供達と競争した。かっけっこ、縄跳び、あるいはゲームでもいい。負けた方が言うことを聞く。

3.反抗期は子供にとって大変重要な成長過程。

反抗期が酷ければ酷いほど将来は明るいと思うこと。これは体験からの真実です。私の子供達の中で一番大変だったのが次女。一度山手線の中で騒ぎ出し、それを抑えられない私に乗客からの冷ややかな眼差し。その張本人が今では一番バランスの良い生活をしていると言う事実。

4.反抗期の子供に遠慮するべからず。

こんなことを言ったら子供がふてくされて口を聞いてくれないんじゃないか、親を無視するんじゃないか、もしかしたら何処かへ行ってしまうんじゃないかなどは心配しても始まらない。だいたい子供達はお布団と食事のあるところはどこか知っている。私の次男は小学生の時に家出を企てたが結局犬小屋で一晩を明かし、寝ごごちが悪いし犬の餌は食べられないことを知ったのです。

5.無責任なアドバイスかもしれませんが、

イヤイヤや反抗期は横目で子供を愛しながらほおって置くのが一番です。ただ無視してのほおっておきは親に対する不信感が生まれるのでNG。

そして一番大切なこと。最近の子供たちはのりしろが狭くなっています。習い事や塾で子供本来が持つべき時間がなくなっているせいかもしれません。習い事も塾も受け身の生活です。将来バランスの良い大人になるためにものりしろをしっかり確保することが大切です。

黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)

ILH Connection No.1 February 2022に寄稿された文章になります。

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