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派遣を始めたのは、東京で認可保育園ができ始めた2007年だった。その頃は保育園で外国人を見かけることはほとんどなかった。しかし、今でもお世話になっているクライアント園の理事長は、「世の中はどんどん変わり、日本人だけで固まっていては社会生活ができない時代がくる。幼い時から人種偏見を持たず、目の色、髪の色が違っても、自然に外国人と交わることのできる園児たちを育みたい」という理念のもと、「外国人と遊ぼう」というプログラムがスタートした。今考えると、先見の目がある理事長が、ILH事業の方向性を後押ししてくれた。
それから10年、今ではほとんどの園がなにかしらの英語プログラムを導入している。ここ5年ほどの間にクライアントニーズが大きく変わり、外国人のふれあいから、外国人による英語学習を望む園も増えてきた。ILHでも各クライアントのニーズに沿う形でプログラムを提供しているが、学童保育だけは「遊んでくれる外国人お兄さん」を望むところが多い。子供達は日々習い事などに忙しいので、せめて学童では外国人と遊ぶことを主眼にプログラムを提供してほしいという。言葉は通じなくても一緒にじゃれあえる外国人を必要としている。昨年派遣先の学童で外国人講師とのお別れ会があった。生徒、外国人講師、また日本人スタッフ全員がボロ泣きだったという。このような結びつきができると派遣事業のやりがいを感じる。
つづく
黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)
※数年前のILH Connectionのコーナーの一つとして寄稿された文章になります。
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