「英語deバスケ」、これを子供たち、特に中学生の英語の授業に活用できないかと常に思っていた。中学生の息子の英語の授業は教科書が美しく立派になったこと以外、30年前とほとんど変わりがなかったからである。授業中居眠り同然の生徒が多く、頭の中に英語が入っていく環境には程遠かった。ならば英語の授業を体育館で体育の授業と一緒に行ってはどうだろうか、と考えた。「英語は大きな声で学習すると効果がある」と昔から言われており、大きな声を出さないと聞こえない、そして居眠りすらできない体育館は、英語を学ぶ最高の場所に違いないと思った。

さて、このアイディアを実践するべく、校長先生に直接相談したが、すぐに却下された。そこで私は教育委員会に掛け合ってトップダウン作戦をすることにした。当時道端で出会った大阪出身の、若くバイタリティーにあふれる市会議員がいた。彼を通じて教育委員会を紹介してもらったのだが、横浜市の教育委員会は大変保守的で、ふんふんと話は聞いてくれるものの「新しすぎてね、、、」「体育の教師がどう考えるか、、、」「予算が、、、」などと詳細の心配ばかりしている。

横浜の子供たちがもっと楽しく英語を学習できる環境を作り、全国に先だって「英語deバスケ」を展開することで、国際都市横浜のイメージを名実ともに確立したい、という私の考えに賛同してくれる人はいなかった。誰もが前例がないとのことで消極的だった。であれば、これは自分で草の根を動かしていくしかないと、私はすぐに次の作戦を考え始めた。

黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)

※数年前のILH Connectionのコーナーの一つとして寄稿された文章になります。

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