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かなり長い間このSTORYを休んでしまった。物語を続ける。
ランゲージ・ハウス幼稚部10周年ということで、もう一度設立時のお話から再スタートすることにする。今でもその頃使っていたママ&ベイビーの出席ノートがある。月曜日から金曜日まで毎日今の幼稚部のある場所でクラスを開いていた。その名も「ワンコインクラス」多い時は20組ほどのママとベイビーが集まっていた。みんな元気のいいママたちで輝いていた。その頃はまだ自宅と兼用だったので大きな家具が二つ、古道具屋で買ったチャイナスタイルの移動式バーカウンターが一つ、おまけに天井から吊り下がっていた自在鉤をクラスのある時だけ外してスペースを確保していた。二階とは吹き抜けになっていて時に自分の子供達が家にいると「ママ、本当にうるさい!これじゃ勉強できない!」とクレームの連続だった。だいたい自分たちの母親が、よそのママとベイビーを集めて大騒ぎしている理由がわからない。おまけにママたちが目を離すと、誰のベイビーかわからないのが娘の部屋に入っていくのだから文句の一つも言いたくなる。おまけにクラスの後はコーヒータイムがあり、ママたち全員が引けるのがお昼近くになる。中にはお弁当持参の人もいて合宿所さながらの毎日を続けていくうちにできたのが今の幼稚部でだが、正直なところ私の中には幼稚園を作りたい二つの理由があった。
一つは規則正しい時間の中での英語環境を毎日作り、プラス外国人の感性が漂う環境で日本の子供達を育てたいと思った。もう一つは百坪ほどある黑部プロパティーの社会的有効利用である。以前話したように留学生のホストファミリーというのも一つだが、もっと継続してできる社会的な事業を考えると「学校」がその答えだった。しかし大きな問題があった。準備資金である。
つづく
黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)
※ 2021年5月に執筆しました
このエッセイは、弊社CEO黑部が今まで書いてきたエッセイのアーカイブになります。アーカイブを更にご覧になりたい方は、カテゴリー「ILH History」をご覧ください。

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