ランゲージ・ハウスは15か国以上から集まった外国人講師を派遣しています

※このエッセイは2017年12月に執筆しました。

 幼稚部は来年で7年目を迎える。2名の園児で始めたランゲージ・ハウスは、現在プレスクールと大倉山ベイビーハウスを合わせると80名以上の子供達が生活し学習している。保育士と外国人も開園当初の2名から9名に増えた。

 先日派遣事業部のクライアントとのミーティングがあった。この会社もランゲージ・ハウスと同じ時期に保育園経営に乗り出し、今では106件の保育園を経営する東証上場企業になった。しかし同時に創設者である社長が辞任した。理由は自分がなんのために事業をしているかが見えなくなったと言う。今この経営者は長野県に理想の小学校から高校までを作るべく活動している。

 目黒、品川、港区といった教育意識の高い地域で認可保育を展開している別のクライアントは、3歳児の保育園離れに困惑している。行き先は幼稚園である。保育園と同じような機能を備え始めた幼稚園は保育だけでなく教育もしてくれると言う意識から、多少月謝は高くても育児プラス教育を選択する親は今後も増え続けると言う。

 ウイークエンドスクールも増えている。日常通っている学校では学べない世の中の仕組みや、お金の使い方など、昔は親から子に伝えたことを学校が代行して教えている。

 幼児教育の無償化が世論を騒がせているが、保育園や学童経営、時には幼稚園経営までが一大ビジネスとなっているのが日本の現状である。保育園は3件以上立てると大きな利益を産むと言われている。しかしそこに働く保育士の給与は低く仕事への定着率は低い。保育士不足の中で経験不足の人材を雇わざる得なくなり、園児たちを困惑させる。東京の都立保育園で働く保育士さんと話す機会があり、ハロウイーン、クリスマスは宗教行事なのでイベント禁止という。鎖国時代ならまだしも2020年にはオリンピックを開こうという国がこのざまである。

 ランゲージ・ハウスに話を戻す。2017年私はどのくらい園児のことを考えて行動していたかと自問する。マーキュリーのお泊まり保育で園児たちと直接話す機会を持つと、この子達が何を求めているか、何をしたいのか、何を拒絶するのか、何におののくのかを少なからず見つけられる。私たち大人は忙しくなると見えても見えない目、聞こえても聞こえない耳、話せても話せない口を持つようになる。今年も何度かそんな時があったかもしれない。それを気づかせてくれるのが子供達との対話であり、これが教育の原点であると疑ってやまない。

黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)

このエッセイは、弊社CEO黑部が今まで書いてきたエッセイのアーカイブになります。アーカイブを更にご覧になりたい方は、カテゴリー「ILH History」をご覧ください。

インターナショナル・ランゲージ・ハウス幼稚部HPへのリンクです。

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