
2022年10月に執筆しました。
夏休みも後半に入った。夏休みが6月から始まるアメリカでは、8月も後半に入ると町中で“Back to school”のキャンペーンが始まる。そのせいか自分たちも心の準備ができるというか、6、7月を乗り切ったのだからあと2週間はなんてことはない的な感覚で過ごせる。ところが日本ではお盆休みと同時に家族の夏休みがあり、実家に帰省して楽しい時間は過ごすものの、お金も体力も使い果たし状態になるので、残りの2週間は楽ではないような気もする。
先日ある著名な幼児教育の先生が「夏休みは子供も休む時、できるだけおうちでゴロゴロさせなさい。」と言っていた。確かに学校での学習に加え習い事やらサークル活動やらと、子供といえども休む暇なしに時間を過ごしている。そうなると自分で考えて行動することが希薄になり、スケジュールで決められたタスクをこなすだけの毎日、そこから解放されて自分で好きなことを考え、自分で遊びをクリエイトするチャンスは夏休みにありである。しかし実際は親が働いていたり、小さな兄弟がいたりすると「ゴロゴロ」はネガティブな行動として捉えられることが多い。「ゴロゴロしてないで夏休みの宿題やっちゃいなさい!」とか「ゴロゴロしないでお友達と遊んで来たら?」とかを言ってしまった親は私だけではないはずだと思う。
イギリス人ママから学んだ子育ての一つに、ダラダラするならあなたも一緒にダラダラしなさい。」ということだった。それも時間を決めて。
【後編】へ続く
黑部 美子(インターナショナル・ランゲージ・ハウス CEO)